🌸春の足音が聞こえ始めるとともに、ポーランドの古都クラクフの旧市街はまるで絵本の世界に姿を変えます。色とりどりの花が石畳の広場を彩り、人々の笑顔があふれる季節。その中心で開催されるのが、毎年恒例の「クラクフ・イースターマーケット(Jarmark Wielkanocny)」🐣です。
今年は、4月10日から21日までクラクフ歴史地区の中央広場(リネク・グウヴニ)で開催されます。
春の訪れを祝うクラクフの風物詩

このイベントは単なるマーケットではなく、カトリック教会の復活祭、ポーランドの伝統、地元職人の技、郷土料理、そして人々のつながりを祝う、春の喜びが詰まった文化的な祭典です。地元住民にとっても旅行者にとっても、心あたたまる特別な時間となります。
🌸伝統舞踊と郷土料理で幕開け
イベントの幕開けは、4月12日(土)正午。民族衣装をまとった舞踊団「クラコヴィアツィ(Krakowiacy)」が伝統的な踊りで華やかにオープニングを飾ります。その前の午前10時からは、「イースターの食卓(Wielkanoc na stole)」と題したプレゼンテーションがスタート。
地元の農村女性団体「Koła Gospodyń Wiejskich」による手作りの伝統料理がずらりと並びます。ソーセージやスモークチーズ、卵料理、美しいケーキの数々をその場で試食・購入することができます。さらに、人気のイースターエッグ作りワークショップも開催され、子どもも大人も夢中になる体験が楽しめます。
🛍宝探し気分のショッピングエリア
中央広場には約95軒のカラフルな屋台が立ち並びます。クラクフやポーランド各地のほか、リトアニア、ウクライナ、ハンガリーなど近隣諸国からの参加もあってすてきなアイテムがいっぱい。見て歩くだけでもとても楽しいですよ。
- 手作りのイースター飾り
- 刺繍入りテーブルクロス
- 木製クラフトや陶器
- エコ素材の雑貨や琥珀アクセサリー
など、南部ポーランド・マウォポルスカ地方の伝統的な衣装やハンドメイドの品物のほか、歴史と文化を感じるアイテムもたくさん。甘党なら、日本であまり見ないキュートな形のチョコレートやクルトシュ(焼き菓子)、ポーランド産の純はちみつ、そしてスィーツの代表クルフカ(Krówka – ミルクキャラメル)もおすすめです。下の動画に2024年に出ていたお店がいろいろと紹介されているので、参考になると思います。😉
🌿パームの色に感じる異国情緒

4月13日(日)には、華やかなパーム(イースターの飾り)を手にした人々が、中世の砦バルバカン(Barbakan)から出発し、旧市街を行進する「パームパレード」が行われます。教会前では聖別式もあり、厳かな雰囲気とにぎやかな祝祭感がいっぱい。ちなみに、この日にはパームコンテストも開催され、自分でパームを作って参加することもできます。
🍽ポーランド伝統料理の魅力を味わう
マーケットのフードコーナーでは、ポーランドのソウルフードが勢ぞろい。ぜひ味わいたいメニューを挙げると、こんな感じでしょうか。
- グリルソーセージ
- 伝統スープ(żurekやbarszcz)
- ポーランド風餃子「ピエロギ」
- クラクフ名物「マチャンカ(maczanka krakowska)」
特におすすめは、pajda chleba(パイダ・フレバ)。厚切りのパンにラード、ベーコン、ピクルスなどをのせた豪快な一品で、見た目も味も大満足。寒い日には、ホットワインや温かいパンチと一緒に楽しむのが◎。😊
🎭締めくくりは「シウダ・ババ」の奇祭
4月21日(月)午後2時からは、マウォポルスカ地方に伝わるユニークな風習「シウダ・ババ(Siuda Baba)」が登場。顔をすすで真っ黒に塗った“ババ”役の男性が女性の後継者を探して広場を歩き、見つけるとその顔に煤を塗るという奇習。 笑いと驚き(!)に尽きますが、この儀式には、「ババに煤を塗られると幸運が訪れる」という言い伝えがあります。
シウダ・ババについてもう少し詳しく説明しましょう。興味がある方はうえの動画をぜひごらんください。
クラクフの近郊、特にレドニツァ・グルナやヴィエリチカの限られた地域で、イースター・マンデーに行われる伝統的な行事です。地元の男性が古びた女性の衣装をまとい、顔を煤で黒く塗り、首に栗やジャガイモで作られたネックレスを掛け、大きな籠を背負います。彼は「ジプシー」と称されるもう一人の男性や、クラクフ地方の伝統衣装を着た若者たちと共に家々を訪れ、寄付を募り、特に若い女性の顔に煤を塗ります。地元では、顔に煤を塗られるとその年の幸運が訪れると信じられています。
この習慣の起源は、スラヴの春の儀式に関連しています。伝説によれば、レドニツァ・グルナ近郊の聖なる森に、かつて女神レダ(またはラダ)に捧げられた異教の神殿がありました。その神殿では、女司祭が一年間、聖なる火を守っていました。彼女は年に一度だけ神殿を離れ、後継者となる若い女性を探すことが許されていました。この女司祭が煤で顔を黒くしていたことが、Siuda Babaの姿の由来とされています。現在、この伝統は最初に書いた通り、レドニツァ・グルナやヴィエリチカなど、クラクフ周辺のいくつかの地域でのみ受け継がれています。そして、キリスト教的な要素が後から加えられ、イースター・マンデーに行われるようになりました。この風習は、地元の文化遺産として大切に保存されており、観光客にも人気のあるイベントとなっています。
🌼五感で感じる、春と伝統の祝祭
クラクフ・イースターマーケットは、ただのお祭りイベントではありません。ポーランドの歴史、文化、伝統、味覚、人の温かさ、春の訪れを五感で楽しむ貴重な体験です。会場には、春の再生を象徴する伝統的なエマウスの木(drzewko emausowe)も飾られ、優しい色彩が会場を包みます。
2025年春は、クラクフで心に残る時間を過ごしてみませんか?きっとまた一つ、忘れられない旅の思い出ができると思います。
📍 会場: ポーランド・クラクフ中央広場(Rynek Główny)
📅 開催日: 2025年4月10日(木)~4月21日(月)



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