
ポーランド南部クラクフは世界遺産の歴史地区で知られる観光都市ですが、このクラクフはレオナルド・ダ・ヴィンチに「縁」のある町。市内のチャルトリスキ美術館蔵の名画「白てんを抱く貴婦人」はとにかく有名。でも、ほかにもこんなご「縁」があるのです。
ダ・ヴィンチが15世紀に考案した幻の鍵盤楽器Viola organista。その音色がほぼ5世紀ぶりにクラクフで再現されましたのは今から9年前のことでした。レオナルド・ダ・ヴィンチのViola organistaを初めて製作したのはハンス・ハイデンという16世紀ドイツの楽器製作者でした。ガイゲンヴェルクと名付けられたものの、このハイデンの作品は保存されなかったのである意味伝説の鍵盤楽器となっていたのです。
そんなViola organistaをクラクフの音楽家Słowomir Zubrzycki スウォヴィミル・ズブジツキ氏が自分で演奏するために試作し、その後演奏会やレクチャーなどがあちこちで開催されるようになりました。
500年の時空を超えたミステリアスな弦楽器のような不思議な鍵盤楽器の音色をぜひお楽しみください。

Viola organista製作の様子を動画でごらんいただけます。